2019年8月21日最終更新
こんばんは。
今日は童話『ハトとカラス』« کبوتر و زاغ » (kabotar wa zaagh) を紹介します。
この童話も以前の記事、カーブルの本屋さんで紹介したSHAH M BOOK COからいただきました。
この童話の何が良いって、絵がとても可愛いのですよ。
鳥の目つきが表情豊かで好きです。
優しいだけとは違う色々な意図を持った目というか、目力が半端なくて、読んでいて楽しかったです。
冒頭のあらすじ
ある日、ハトの母親が子バトに飛び方を教えていました。
子バトたちはまだ飛び方を練習しています。
そうこうしているうちに、ハトの親子は大きな木にたどり着きました。
木の枝の中には空っぽの巣もあります。
巣の中に入って子バトたちが鳴いていると、そこにカラスが現れてハトを攻撃しました。
母バトとカラスは言い争いましたが決着がつきません。
「こうなったら森の鳥をみんな集めて、お前たちハトを全員この森から追い出してやる」とカラスが言って、鳥たちが集められました。
その後、集まった鳥たちはカラスと母バトに質問を投げかけます。
(後略)
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さまざまな鳥や動物たちが暮らす森で、どうやったら仲良く暮らしていけるのかというのがテーマになっている童話です。
アフガニスタンも多民族国家ですから、この童話は現実を投影している部分もあるのかもしれません。
本は全部で34ページです。
物語を読むと、ストーリー展開があるので楽しいです。
今回も色々なダリー語の表現がありました。
特に勉強になったフレーズ
چوچههای کبوتر در آشیانه غمبرک میزدند.۱
(子バトたちは巣の中でポッポッポーと鳴いていました。)
鳴き声にも付けられるとは知りませんでした。
زاغ یک چوچه کبوتر را به زیر انداخت و یکرنگ چیغ میزد.۱
(カラスは一羽の子バトを地面に落として、ずっと叫んでいました。)
زاغ غالمغالی گفت به من چی که تو چوچههایت را پریدن یاد میدهی.۱
(うるさいカラスは言いました。お前が子バトに飛び方を教えるのは、俺には関係ない。)
(といってもあまり使いたくないですが。ちょっとした修羅場ですね・・・・・・)
بدون جنگ و غالمغال روزتو تیر نمیشود.۱
(直訳:けんかと騒ぎなしでは、あなたの一日は過ぎない。訳2: あなたの一日には、けんかと騒ぎがつきもの。)
同じ意味の他の表現として、イランとアフガニスタンでگذشتن (gozashtan)(過ぎる)も使います。تیر (teer)の意味が「矢」のなので、「光陰矢のごとし」的な発想で意味が覚えやすいです。
همه پرسیدند که چی گپ است؟۱
(皆が尋ねました。どうしたのですか。)
やっぱりダリー語は面白いです。
ではお楽しみに。