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アフガニスタン、ダリー語について

ブズカシ

horse

Karl Allen LugmayerによるPixabayからの画像

 

最近教えてもらったアフガニスタンの国技、ブズカシ(بزکشی)。
ブズカシという言葉は、山羊(بز)(boz)を引っ張る(کشی)(kashi)が由来です。

現在も中央アジアの国々に広まっているスポーツで、
10世紀から15世紀くらいにかけて中国やモンゴルから伝わったとされています。

2チームに分かれた騎馬隊が、(競技用に前日から準備された)山羊または子牛の死骸を引っ張り、得点を競うスポーツです。

試合形態やルールの説明がダリー語では見つからなかったので、
以下のサイトを参考にさせていただきました。

Afghan National Sport (Buzkashi)

試合形態は2種類(TudabaraiとQarajai)に分かれるそうです。

まず、サッカー場のような広場(または草原)の片側に円を描き、
そこに山羊(または子牛)の死骸を置く。

Tudabaraiでは、騎手が円の中にある死骸をどの方向でも良いので遠くまで持って行き、他の騎手をまいたら得点。

もうひとつのQarajaiは、広場の片側に2つの円を描き、反対側にある旗の周りを回って、どちらかの円に死骸を持ってきたら得点、というもの。
(参考サイトに図が書かれていますのでご参照ください。)


実はこの記事を書くために20本くらい動画を見ました。

一番分かりやすそうな動画を下に掲載したので、ご興味ある方はどうぞ。
(この動画はQarajaiの方ですが、上で説明したものと円の数が違います。
試合形態は地域によって多様なのかもしれません。)


動画はこちら。(音声はダリー語ですが、映像だけでも分かると思います。)
下に大まかなタイムラインを書き出しました。


مبارزه ای واقعی، زیبا، و پرخطر میان پنجاه پهلوان بزکشی با اسپ های پرقدرت
(拙訳:力強い馬と50人のブズカシ競技者による、美しく危険な実際の試合)

02:38~ ルール説明
(右下の白丸に山羊が置いてあり、左上の旗を回って白丸に戻すと点が入る。)
03:25~ 試合開始
05:47(得点)~
07:00(得点)(スロー再生有)
08:24(得点)(スロー再生有)
09:40(得点)(スロー再生有)

※得点の部分は10秒くらい手前からみると分かりやすいと思います。

 

死んだ動物を使うことには色々な意見があると思います。
この記事を書くために欧米の番組が製作している動画も何本か見たのですが、
このスポーツの説明の枕詞に「残忍な」、「野蛮な」という言葉が使われていました。

でも本当にそうなのでしょうか。

エドワード・サイードの『オリエンタリズム』でも指摘されているように
西洋の東洋に対する見方は「文明」対「野蛮」という二項対立に終始されがちで、
差別的な視点をどうしても感じてしまいます。

オリエンタリズム 上 (平凡社ライブラリー)


私は自分とは異なる価値観のものを見ても
(ずるい言い方になってしまうかもしれませんが)
すぐに否定したり判断を下したくないと思っています。

自分とは異なる価値観であっても、
歴史や伝統があるものであればまずどんなものか知ることが大事。

態度を保留することは決して逃げではないと思っていて、
決めつけてしまってそれ以上知ろうとしないよりは、
学び続けること、知ろうとすることの方を大切にしています。

疑問やモヤモヤを抱えながら生きていると、
全く関係ないときに疑問が氷解したりすることがあります。

うまく言えないけれど、自分の中に取り込んだ情報や考えが熟成されるまでには時間が必要なのだと思います。モヤモヤしないですっきりする方が楽なのですけどね。
そこを堪えてモヤモヤを携えて生きていくのが性に合っているのかもしれません。

(2019年2月9日加筆)