こんにちは。
今日はペルシア語の多様性ということで、アフガニスタンとイランで使われている単語の違いを紹介します。
ダリー語を読むときに、ペルシア語の辞書に載っていなくて「あれ? これってどういう意味だろう」と思うことがありませんか。
そんなときのために、備忘録として掲載します。
地域によるペルシア語の多様性
# | 意味 | 発音 | アフガニスタン | イラン |
---|---|---|---|---|
1 | 階段 | zeena ha | زینه ها | پلکان |
2 | チョコレート | chaaklayt | چاکلیت | شکلات |
3 | コート、外衣 | baalaaposh | بالاپوش | کت |
4 | 布 | teka/paarcha | تکه / پارچه | قماش |
5 | 口ひげ | buroot | بروت | سبیل |
6 | 大声(※) | |||
7 | 午後 | deegar | دیگر | عصر |
8 | 伝統 | 'an'anaat | عنعنات | سنتها؛ آیینها؛ آداب |
9 | ウズラ(鳥類) | bodana | بودنه | بلدچین |
10 | ツバメ | ghuchee | غچی | پرستو |
地続きで人の往来があるため、国境線で明確に使い分けられているわけではないと思いますが、傾向として捉えていただければ幸いです。
※6番 (2月1日追記)
6番にچیغ(cheegh)と جار(jaar)を記載していましたが、両方ともアフガニスタンで使われていると教えていただきました。ありがとうございます。
表記が正確でなかったので、訂正させていただきます。すみません。
この単語は両方とも「大声」の意味で、言い換え可能です。
ただし、細かな意味の違いとして
چیغ(cheegh)は、悲鳴をあげる
جار(jaar)は、(大きな声で)叫ぶ
(例えば、八百屋さんや魚屋さんの掛け声などのイメージ)になるそうです。
ちなみに9番のウズラは、八宝菜を作った話を日記に書いていて、アフガニスタンで使われている単語を教えていただきました。
こんな機会がなければ、なかなかウズラのことを思い浮かべません。
ウズラの煮卵は、
تخم جوشانده بودنه (tukhum-e joshaanda bodana)と言うそうです。
参照元
・『ペ日・日ペ 現代ペルシア語辞典(合本)』黒柳恒男 著
・ダリー語・ペルシア語用語集 واژه های متفاوت دری به فارسی برای مترجمین
・ダリー語オンライン辞書قاموس کبیر افغانستان
これまでに紹介した関連記事です。
今日も読んでくださり、ありがとうございます。