こんばんは。
ペルシア語にも書体は色々ありますが、私の場合、通常Wordで文書を作成するときはナスタアリーク体を使っています。
フォントをインストールするのが手間だという人向けに、書体を無料で変換してくれるサイトがあります。
Nastaleeq Online
http://www.nastaleeqonline.tk/
※イメージ画像でのみ出力可能です。
※フォントのサイズ、色、書体、影の有無が選べます。
サアディーの有名な詩をそれぞれの書体で出力してみました。
بنی آدم اعضای یکدیگراند که در آفرینش ز یک گوهرند
چو عضوی به درد آورد روزگار دگر عضوها را نماند قرار
تو کز محنت دیگران بی غمی نشاید که نامت نهند آدمی
人類は互いにひとつの身体の部位である
ひとつの宝から創造されている運命によって ひとつの部位が苦しむ時
別の部位が落ち着いていられるわけがないもしあなたが他者の苦しみを感じないのなら
もはや人間と呼ぶに値しない
(出典:アフガニスタンの4年生のダリー語教科書88ページから抜粋。サアディー『薔薇園』、和訳は引用者。)
書体の違いが味わえます。
Shekaste(シカステ体)
Nastaleeq(ナスタアリーク体)
khodkari (ボールペン書き)
Urdu
Sulus (スルス体)
Mavla
Kufi (クーフィー体)
Usman Taha
Narezi
皆さんは、どの書体が好きですか。
私は一番最初のシカステ体が好みです。
クーフィー体はなんとなく取っつきにくくて読みにくいと思っており、勝手に苦手意識を持っています。
でも遺跡や名所ではクーフィー体がよく使われている気がします。
手元の【図説】アラビア文字事典で調べてみたら、次のように書かれていました。
9世紀までは、クーフィー体がコーランを筆写するのに最も多く使われた書体だった。しかし、やがて直線的なクーフィー体よりも速く書くことのできる、草書的な曲線文字にその座をゆずった。
(出典:『図説 アラビア文字事典』、創元社、p.189)
9世紀まで主流の書体だったとは、どうりでよく見かけるわけですね。
今日も読んでくださりありがとうございます。