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アフガニスタン、ダリー語について

ガンダーラ、ガンダーラ・・・・・・(カーピーサー州)

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  This photo taken by aya_dari

 

こんにちは。

皆さん、ガンダーラという言葉は耳にしたことがありますか?

 

ガンダーラとは、現在のパキスタン北部、ペシャワールのあたりを指しており、紀元前後に栄えた地域の地名です。


百科事典の定義では、

「ガンダーラ」
パキスタン北部、ペシャワル地域の古名
中央アジアからインドへの通路の要衝。前6~5世紀にアケメネス朝の領土となり、前2世紀以後ギリシア人やクシャン族などの異民族の支配下におかれた。ここにギリシア文化とインド文化とが融合して独自の仏教美術が生れ、その影響は日本にも及んだ。

(出典:『ブリタニカ国際大百科事典』ガンダーラ、太字は引用者。)

 

 

日本では、ゴダイゴさんのこの歌が有名ですね。


ガンダーラ/ゴダイゴ  (ライセンス所持者からYouTube に使用を許可されている楽曲)

 

 

このガンダーラで栄えたギリシャ風の仏教芸術のことをガンダーラ美術と呼びます。

 

「ガンダーラ美術」
パキスタン北西部からアフガニスタン東部に及ぶ地域で、紀元前後頃から6~7世紀頃まで行われたヘレニズム・ローマの影響の著しい美術
。ペシャワル、スワート、タクシラ、ジェララバードの4つの地方を中心に栄え、仏教寺院を荘厳する彫刻類に代表される。彫刻類は片岩、千枚岩によって制作され、時代が下るとスタッコ造や泥造も多くなる。主題は仏伝が圧倒的に多く仏塔の基壇などにはめこまれた。単独の仏、菩薩像も多く造られ、祠堂などに安置された。ヘレニズム・ローマ的なモチーフも多くみられる。ギリシア的な作風が強く表われているものが古く、次第に形式化、地方化していったとする説が一般的であるが、パルティア・ササーンおよびローマ美術との比較検討によって再評価すべき問題が多く、ガンダーラ美術の編年は困難をきわめている

(出典:『ブリタニカ国際大百科事典』ガンダーラ美術、太字は引用者。)

 


実はこのガンダーラ美術品、アフガニスタンからも出土しています。

調べただけでも、ベルリン美術館とパリのギメ東洋美術館にありました。

 

ベルリン美術館 オンライン・コレクション・データベース

http://www.smb-digital.de/eMuseumPlus?service=ExternalInterface&lang=en

SMB-digital | Collection | Highlights

 

パリのギメ東洋美術館

https://www.guimet.fr/collections/afghanistan-pakistan/le-buddha-au-grand-miracle/

 

こんな感じの像です。

The Buddha shows Miracles, Gandhara, 3rd century AD, schist - Ethnological Museum, Berlin - DSC01646

Daderot / CC0

 


ガンダーラ美術品はアフガニスタン東部のカーピーサー州で出土しているそうです。
カーピーサー州は、以下地図の青色部分です。

kapisa

 (出典:白地図専門店 3kaku-K., 色は引用者)

 

 教科書では、カーピーサー州が次のように紹介されていました。

ولایت کاپیسا در ۶۵کیلو متری شمال‌ شرق کابل واقع گردیده است. این ولایت حدود ۳۰۰۰ سال قدامت تاریخی دارد. پیشینهٔ تاریخی کاپیسا به دوران کنشکای بزرگ، امپراتوری کوشانی‌ها و همچنان دوران بودایی یونان باختری می‌رسد. کاپیسا در آن زمان به عنوان پایتخت تابستانی کنشکا انتخاب شده بود.۱ 

 

カーピーサー州は、カーブルの北東65キロメートルに位置します。この州はおよそ3000年の歴史があります。カーピーサーの歴史的背景は、クシャーナ朝のカニシカ大王の時代であり、西方からのギリシャ(文化の影響を受けた)仏教の時代に遡ります。カーピーサーはその当時、カニシカ王の夏季の首都に選ばれていました。

(出典:アフガニスタン6年生のダリー語教科書 115-116ページ。和訳は引用者。)

 

 

ガンダーラの首都パキスタンのペシャワール県だったわけですが、
夏の都カーピーサーに置かれていたのですね
(当時の王様用の避暑地なのかなと思います。)


アフガニスタンはかつてのシルクロードの拠点があった場所なので、西からも東からも文化が交流する「文明の十字路」。


出土品が海外にわたった経緯(当時の王が贈り物にした場合や、調査団の発掘など)は色々あると思いますが、アフガニスタンの出土品が海外美術館のオンラインで見られるのは(直接現地に行けないので)有難いことです。
 

今日も読んでくださりありがとうございます。
では。