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アフガニスタン、ダリー語について

哲学者イブン・スィーナーの言葉

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David MarkによるPixabayからの画像

 

こんばんは。

ダリー語の教科書にイブン・スィーナーが取り上げられていたので紹介します。

イブン・スィーナー(またはアヴィセンナ)は、世界史の授業で耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

 

『岩波 イスラーム辞典』では、こう紹介されていました。

イブン・スィーナー 980-1037
 イスラームを代表する哲学者・医学者。”頭領(シャイフッライース)”と尊称される。中央アジアのブハラ近郊に生まれ、イラン各地の宮廷に、医師あるいは宰相として仕えたのち、ハマダーンで没した。彼はイスラームが生み出した最高の知性の1人であり、今日にいたるまでその権威は衰えていない。またアヴィセンナの名で西欧世界にも知られ、哲学や医学の分野で大きな影響を与えた。

(中略)

 彼の哲学的功績は、それまで断片的に主張されていた諸説を独自の視点から体系化したことにあり、存在論もその一例である。彼にとって存在(ウジュード)はもっとも自明な概念であった。なぜならば、たとえ我われからすべての知覚が奪われたとしても、我われは自己自身の存在を疑うことはできないからである。ところが、我われを含むあらゆる事物はそれ自身で存在しているのではなく、他の原因によって存在している。しかしそれらの原因すべてがまた別の原因を必要とすることは不可能であり、最終的にはそれ自身で必然的に存在するものがなければならないが、それが世界の第一原因としての神である。以上は神の存在証明の一部であるが、彼はこれを流出論と組み合わせることで、神の超越性を確保し、同時に世界の生成を説明したのである。(後略)

(出典:『岩波イスラーム辞典』205イブン・スィーナー)

 

 

ダリー語の教科書には、ابوعلی سینای بلخیアブーアリー・スィーナーイ・バルフィーとも書かれていました。

イブン・スィーナーの父親はバルフ出身、母親はブハラ出身だったそうです。

小学校5年生の教科書なので細かい内容は書かれていないのですが、こんな風に紹介されていました。

 

ابن سینا از نامدار ترین فیلسوفان و دانشمندان جهان اسلام می‌باشد که به نام طبیب شرق نیز شهرت یافته است. ابن سینا آثار زیادی از خود بر جا گذاسته است که تعداد آن‌ها به ۴۵۰ جلد کتاب و رساله در علوم مختلف می‌رسد. بیش‌ترین آثار او در طب و فلسفه است، مشهورترین آن کتاب‌های قانون در طب و شفا در فلسفه می‌باشد؛ چنانچه تا امروز در دانشگاه‌های شرق و غرب تدریس می‌گردد.۱

 

 イブン・スィーナーは、イスラム世界の最も有名な哲学者、知識人のひとりです。東洋の医師としても名を馳せています。イブン・スィーナーは多くの業績を残しており、その数は、さまざまな学問に関する書物と論文450冊に及びます。業績の大部分は医学と哲学に関するもので、最も有名な作品は『医学典範』と『治癒の書』です。今日まで東西の大学で教えられています。

(出典:アフガニスタンの5年生のダリー語教科書143ページから抜粋。和訳は引用者。) 

 

それから、この言葉が紹介されていました。

 

زان پیش که از جهان فرو مانی فرد
آن به که نبایدت پشیمانی خورد

امروز بکن! چو می توانی کاری
فردا چه کنی؟ چون نتوانی کاری

 

この世から去る前に(人生の舞台を降りる前に)
後悔しない方が良い

できるのだから 今日やりなさい
明日したくても できないかもしれない

 (出典:同上。和訳は引用者。) 

 

※1行目زانは、از انの略。
※2行目بهは、بهترの略。

 
内容は、現代でも言われていることですね。
1000年前の偉人も同じことを言っていたということは、人間はやるべきことを、とかく後回しにしがちなのかもしれません。

以前このブログにも書きましたが、自分が死ぬ夢を何度も見たことがあり、それからなるべく後回しにしないようにしています。

その夢の中で感じた「まだやりたいことがあったのに・・・・・・」という感覚が自分の中にありありと残っているので、会いたい人に会ったり、やりたいことも機会を見つけて挑戦してみるようにしています。

元気な時はこんな感じですが、疲れているときは一日中ボーッとしていることもあります。 
心の声を聞くのが一番大事なのかなと思います。
忙しすぎると聞こえなくなりがちですよね・・・・・・

今日も読んでくださりありがとうございます。