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アフガニスタン、ダリー語について

外国語で自己紹介 「姓―名」順にしますか?

hepatica-nobilis

Jenő SzabóによるPixabayからの画像

 

こんばんは。

皆さんは外国語で自己紹介するとき、「姓-名」順ですか、それとも「名-姓」順でしょうか。

現在中学校で使われている英語の教科書では「姓-名」順になっているそうです。
例えば、"I am YAMADA Haruo."  と記載されているそうです。


昨年9月頃に報道されていましたが、今年から国の文書では「姓-名」順に統一されるようになりました。官公庁の英語版サイトなど、新着記事は「姓-名」順で表記されているものが多かったです。

文化庁のページではこのように説明されています。

世界の人々の名前の形式は、「名-姓」のもの、「姓-名」のもの、「名」のみのもの、自分の「名」と親の「名」を並べて個人の名称とするものなど多様であり、それぞれが使われる社会の文化や歴史を背景として成立したものである。世界の中で、日本のほか、中国、韓国、ベトナムなどアジアの数か国と、欧米ではハンガリーで「姓-名」の形式が用いられている。

(中略)

国語審議会としては、人類の持つ言語や文化の多様性を人類全体が意識し、生かしていくべきであるという立場から、そのような際に、一定の書式に従って書かれる名簿や書類などは別として、一般的には各々の人名固有の形式が生きる形で紹介・記述されることが望ましいと考える。
 したがって、日本人の姓名については、ローマ字表記においても「姓-名」の順(例えばYamada Haruo)とすることが望ましい。なお,従来の慣習に基づく誤解を防くために,姓をすべて大文字とする(YAMADA Haruo)、姓と名の間にコンマを打つ(Yamada,Haruo)などの方法で、「姓-名」の構造を示すことも考えられよう。

(出典:文化庁 「姓名のローマ字表記についての考え方」、太字は引用者)

www.bunka.go.jp

個人的には英語でも姓名順になるといいなと思っていたので、メールの署名は「姓ー名順」(YAMADA Haruo方式)に変更しています。

 

とはいえ、順序の変更は強制ではないようです。

地方公共団体,関係機関等,民間に対しては,日本人の姓名のローマ字表記については,差し支えのない限り「姓―名」の順を用いるよう,配慮を要請するものとする。

出典:首相官邸 「公用文等における日本人の姓名のローマ字表記について」
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/seimei_romaji/pdf/moshiawase.pdf

 


現在、そして将来の義務教育を受ける世代は「姓―名」順で習うので、これからは「姓―名」順が主流になっていくのかもしれませんね。


歴史上の人物 徳川家康(Tokugawa Ieyasu)、坂本龍馬(Sakamoto Ryōma)などは、以前から「姓―名」の順でした。

作家の川端康成の場合は、表記が混在していました(Yasunari KawabataとKawabata Yasunari)。


以前翻訳の仕事で、歴史上の人物と現代人が登場する文章を訳したことがあり、少し困った覚えがあります。その時は先方に相談して、表記を調整しました。

ですので翻訳者としては、表記が「姓―名」順に統一されると助かります。

 

この「姓―名」順をダリー語でも使っていこうと思っています。
これから知り合う人には、 こんな風に自己紹介したいと思います。

 

نام من یامادا هارواو است.۱

(naame man YAMADA Haruo ast.)

 یامادا هارواو استم.۱

(YAMADA Haruo astam.)

  

(ちなみに私の名前はヤマダ・ハルオさんではないです。当たり前か・・・)

 

ところでアフガニスタンでは元々名前のみの方式だったのですが、2014年頃に行われた国勢調査などで名字を登録する必要があり、自分で名字を選んで(!)名乗っているそうです。
それについては別の機会に記事にしたいと思います。

家族で名字が違うこともあるそうです。名前ひとつ取っても多様ですね。
とても興味深いです。

今日も読んでくださりありがとうございます。