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アフガニスタン、ダリー語について

アフガニスタンの諺(ضرب المثل) ナンと玉葱でも心からのもてなしを

camomile

Serhii KuchによるPixabayからの画像

こんばんは。

今日の明け方は、雨音で目が覚めるくらいの大雨でした。
皆さんの住んでいる場所はいかがでしたか。
これから雨雲が活発になるところも多いみたいなので、気をつけてお過ごしください。


今日はアフガニスタンのもてなしに関する諺(ضرب المثل) を紹介します。 

نان و پیاز پیشانی باز.ا

‍(naan waa peyaaz pishaanee baaz)

 

直訳 ナンと玉葱でも、額を広げておく(額にシワを寄せない)

 

とてもリズミカルな諺ですね。
直訳だと意味がよく分からないと思いますので、説明しますね。
この諺には2つ意味があります。


1つ目は、アッラーがあなたに与えたものであれば、たとえナンと玉葱という質素なものであっても、額に皺を寄せるようなことはせず、与えられたもので満足しなさい、という意味です。

日本語の諺、「足るを知る」と同様ですね。

 

もうひとつは、客人を迎えるときに、額に皺を寄せながら、豪勢な料理でもてなすのではなく、簡素な食事でも良いから額に皺を寄せない(笑顔)で心からのもてなしをしましょう、という意味です。

 

簡素な食事と言えば、今まで食べたシンプルな食事の中で、でも美味しくて忘れることのできないものがいくつかあります。

そのうちのひとつは、エジプトで暮らしていた頃に食べたアエーシュ(アフガニスタンのナンのようなもの)とフムス(ひよこ豆のペースト)です。

 

当時、仕事で空港にお客様を迎えに行っていました。
深夜か早朝の発着便が多かったので、いつもエジプト人の職員の方と一緒に空港で出迎えをしていました。(一晩で2、3回の出迎えなどもあるので、何人かでローテーションしていました。)

その日はたしか朝3時頃に待ち合わせて空港に行き、5時台の便でいらしたお客様を迎えホテルにお送りして、仕事が終わったのが午前6時頃だったと思います。

自宅に帰ってもすぐ出勤になるので、そのまま職場に直行しよう、でもその前に朝食を取ろうということに。

「時々行っている場所に一緒に行く?」と言われて連れていってもらったのが、
屋台のアエーシュ屋さんでした。

ほとんど人気のない通りに屋台を出していたアエーシュ屋さん。
早朝のすがすがしい空気と綺麗な光に包まれながら、ご馳走になったアエーシュとフムスがとっても美味しかったです。もう随分前のことなのですが、こんなに美味しい物が世の中にあるんだと思った瞬間でした。
温かくて、思い出に残っている食事です。

皆さんにもそういう食事はありますか。

いつかアフガニスタンでも屋台で地元の方に混じって食事を食べてみたいです。