こんばんは。
皆さん、普段お塩はどういったものを使っていますか。
私は岩塩が好きなので、上の写真のような岩塩をミルに入れて使っています。
特にこだわりがある訳ではないですが、産地によって味が異なるので旅先ではお塩を必ずチェックするようにしています。
(塩を変えると、料理の味が変わります!)
さて、塩 نمک (namak) は人が生きていく上で欠かせないものですが、ダリー語でも同様にنمک (namak)は「極めて重要な」ものとして色々な表現があります。
今日はそんな表現をいくつか紹介します。
نمک کسی را خوردن (namake kase raa khordan)
直訳すると、「人の塩を食べる」となります。
実際に「塩」を食べるというよりも、塩のように生きる上で欠かせないもの(食べ物)をご馳走になるということなので、お客としてもてなされるという意味です。
訳は「人のお世話になる、客人になる」など。
نمک خوردن و نمکدان را شکستن
(namak khordan wa namak-daan raa shekastan)
直訳は「塩を食べて、塩壺を割る」です。
この文はイメージしやすいです。
親切にしてもらったのに、逆に迷惑をかけるということですから、「恩を仇で返す」という意味になります。
ダリー語にも恩義の考え方があるのですね。
その他にもこんな表現もあります。
نمک حرام (namak haraam )
恩知らずな
نمک حلال (namak halaal)
義理堅い、忠誠心のある、誠実な
ところで、皆さんは「塩気のある人」と言ったら、どんな人を想像しますか。
日本語では「しょっぱい人」という表現があります。
今まで聞いたことはあっても使ったことはなかったので、確認しました。
[1] しょっぱいとは大相撲における弱い・情けないという意味の隠語である。これは塩がまかれた土俵を這っているさまからきている。他の相撲用語同様、しょっぱいもプロレスを中心に他の格闘技でも使われるようになる。また、芸人にも普及し、笑いのとれない芸人をしょっぱい芸人という。
日本語では、否定的な意味で使われていました。
意味は調べましたが、私が今後日常会話で使う機会は多分ないでしょう。
私にとっては、もっぱら聞いたり読んだりする表現ではないかと思います。
一方で、ダリー語にもبانمک (baa-namak)という表現があります。
意味は「塩味の、塩気のある」という意味に加えて、人に対して使う場合は「魅力的な」という意味になります。塩が重要なものという考え方から、人に対しても肯定的に使われているようです。
با (baa)は「~と共に、~を有する」という意味ですが、接頭辞 بی (bay / bii)「~なしに」を用いて、反意語となるبینمک (bay-namak)という表現もあります。
「塩気のない、まずい、魅力のない人」という意味です。
日本語とダリー語の似たような表現で、意味が異なるのも面白いですね。
考え方の違いを垣間見れるというか。
上記の通り、アフガニスタンで義理人情を重んじる文化があるというのは納得です。
色々な人がいるので一般化はできませんが、そういう価値観があるのですね。
今日は塩をテーマに記事を書いてなぜか喉が渇きました。
皆さんもお塩のことを考えて喉が渇きませんか?
ということで今日の締めは爽やかな写真にしますね。それでは。
