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アフガニスタン、ダリー語について

あなたの痛みに当たる(触れる)(動詞خوردنの不思議)

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Jill WellingtonによるPixabayからの画像
2020年2月12日最終更新(記事タイトルと本文)

 

 

こんにちは。
ダリー語を勉強していると、動詞خوردن (khordan) の意味の広さに驚かされます。
これまで「食べる」という意味以外に、色々な表現を習ったので紹介しますね。


以下、表現(読み方)、意味、<表現の成り立ち>の順に記載します。

 

بازی خوردن  
(baazee khordan) だまされる <演技、欺きを食べる>

詐欺や嘘に引っかかった時の表現です。فریب خوردن   (fariib khordan) ‍とも言います。

相手の演技(欺き)を食べてしまうというのは、日本語で言う「一杯食わされる」と同じ表現ですね。

 

زمین خوردن  
(zameen khordan)  転ぶ  <地面を食べる、地面にぶつかる>


そのまま直訳しても、どういう状況なのか想像できますね。
かなり痛そう。

 

به درد خوردن 
(ba dard khordan)  役に立つ    <痛み、苦悩を食べる当たる(触れる)

(※この表現、~を食べるの場合は前置詞  را (raa)を、~に当たる(触れる)の場合は前置詞 به  (ba)を取るということをご教示いただいたので、修正しております。大変失礼いたしました‍。)

 

この表現は、小学校2年生の教科書を読んでいたときに出会った表現です。

شاید روزی به دردت بخورم.ا

(拙訳:いつかあなたのお役に立てるかもしれません。)

(出典:アフガニスタンの小学校2年生のダリー語教科書102ページ)

 
この例文を直訳すると、いつかあなたの痛みに当たる(触れる)かもしれません、となります。

「あなたの痛みや苦悩に当たる(触れる)」ってなんだか詩的な響きを持つ、素敵な表現だと思いませんか。

仕事上では、相手が抱えている問題を解決してあげられたら、お役に立てますね。

プライベートでは、相手の痛みや苦悩を解決してあげることは難しいのかもしれないですが。ただ一緒に寄り添うくらいしかできない・・・・・・
でも、共に在ることで救われることもあります。

 

最後にخوردنを使った諺ضرب المثلです。

زیاد خوردن ماهی تپیدن، کم خوردن آهو دویدن

 

(拙訳)
食べ過ぎると水から上がった魚のように鼓動が早くなる。
食べる量が少なければ、カモシカのように走れる。


日本語の「腹八分目」に近い表現でしょうか。


いつも読んでくださってありがとうございます。