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アフガニスタン、ダリー語について

心を伝えるには

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Alexas_FotosによるPixabayからの画像

 

こんにちは。

昨日この記事を書き始めて投稿直前までいったのですが、
うまく伝えられそうになかったので、改めて書き直しました。


言葉を勉強していて思うのは、
心を伝えるのにあまり言葉はいらないのではないかということ。

困っているときに、笑顔を向けてもらえるだけでほっとすることもあります。

 

そこで今日はエピソードを2つ紹介します。


随分前に旅行したイランの首都テヘランでの出来事。

電話を掛けようと公衆電話ボックスに入り、
コインを投入口にいれたのですが
何度やってもお釣りの方に落ちてしまい、困っていました。

 

すると見知らぬおじさまがやって来て、別のコインをくれました。
「これで掛けて」と。

何かお礼をと意思表示すると、「いいから、気にしないで」と言って
爽やかに去って行かれたのを思い出します。

 

また別の時には、テヘランを歩いていたら突然雨が降り出しました。
どうしようかなと思っていたところ、
女性が近づいてきて、「屋根のある建物まで行きましょう」と
連れていってくれたこともありました。素敵な笑顔でした。

 

さりげない親切だけれど、とても温かい。
こんな風に心を伝えられる人たちは素敵で、洗練されていて、
人間的に成熟していると思った瞬間でした。

 

 

ところで、心を伝えるといえば、以心伝心という言葉がありますよね。

 

以心伝心(いしんでんしん)の意味・使い方 - 四字熟語一覧 - goo辞書

文字や言葉を使わなくても、お互いの心と心で通じ合うこと。▽もとは禅宗の語で、言葉や文字で表されない仏法の神髄を、師から弟子の心に伝えることを意味した。「心こころを以もって心こころに伝つたう」と訓読する。

 

以前、ダリー語にも「以心伝心」と同じ表現があることを教えてもらいました。

دل به دل راه دارد    (del ba del raaha daarad )

直訳すると、「心は心に道を持っている」という意味。

 

日本語にある表現が別の言語にもあることを知ると
「同じように考えるんだね!」と嬉しくなります。

  

以心伝心で心が伝えられるのは理想ですが、
最近は、少しずつ時間をかけて心を伝えていくのも
良いものだと思っています。